看護師を含め、看護学校などで取得できる医療現場での資格保有者は、年間約2万5千人ずつ増加しています。
にもかかわらず、日本全体では慢性的に看護師が不足している状態です。
実際に病院に行ってみると、その施設の充実と病床の多さには圧倒されます。しかし、対人口比における看護師の人数は常に不足しているため、看護師一人に対する負担は増加する一方です。
原因はいくつか考えられますが、一番言われているのはワークバランスです。とかく女性の多い仕事場ですが、その女性のライフサイクルと比較すると、看護師の勤務形態には大きなずれがあると言わざるを得ない状況なのです。
そのため、年間約12%もの貴重な人材が看護師として働くことを辞めているといわれています。
しかも、これは常勤看護師についての話なので、パートや派遣などの非常勤看護師も含めると、その数は想像もつかないくらいです。
一般的に、東京や神奈川などで看護師は圧倒的に不足していると言われています。それでは、日本第二の都市と言われる大阪や、古都である京都や奈良をかかえる関西エリアの看護士の現状はどういったものなのでしょうか。
残念ながら、関西エリアも東京や神奈川ほどでは無いにしても、似た様な状況です。しかし、これは看護の仕事を志す人にとっては良い状況であるとも言えるかもしれません。
昨今の景況は厳しいもので、希望する就職先に就業できる可能性は低い状況が毎年続いていますが、今の看護士の状況からすれば、それはまさに「売り手市場」です。
希望する職場が選べる状況なのですから、むしろこういう時こそどういった職場に進みたいかを真剣に考え、自分の看護師としてのキャリアプランも含めて求人情報を探すべきです。
働きたい医療機関はどこか、どういった診療科で働きたいかはもちろん、配属先における職種はどういったものを希望するか、どのようなステップアップを希望するのか。
こうしたことを事前にきちんと考え、それにもっとも適した職場を探し出すことが重要です。
職場の状況と自分のライフプランをきちんと考え、良いワークバランスで働くことができれば、後々困ることなく長く働き続けることができます。